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不動産担保ローンと住宅ローンの違い|併用できるケース・注意点を事例で解説

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8月19日
読了時間: 10分

「住宅ローンを利用しているけれど、まとまった資金が必要になった」「住宅ローンが残っている不動産を担保にして融資を受けられるのだろうか」

このような場合に選択肢となるのが不動産担保ローンです。

不動産担保ローンと住宅ローンは、どちらも不動産を活用した融資ですが、資金使途や審査の考え方、融資条件などには大きな違いがあります。

また、「住宅ローンが残っている不動産でも不動産担保ローンを利用できるのか」という点は、よくある疑問の一つです。


結論からいうと、住宅ローンと不動産担保ローンを併用できるケースはあります。ただし、すべての不動産・すべての金融機関で利用できるわけではありません。

ここでは、実際に想定されるケースを中心に、不動産担保ローンと住宅ローンの違い、併用できるケース、利用時の注意点を解説します。


【不動産担保ローンと住宅ローンは何が違う?】

まず、両者の違いを簡単に整理しておきましょう。

住宅ローンは、主に「住宅の購入・建築・リフォーム」など、住まいに関する目的のために利用するローンです。一方、不動産担保ローンは、土地や建物などの不動産を担保として融資を受ける商品で、商品によっては事業資金や納税資金、教育資金、借換資金など、幅広い資金使途に対応できます。

つまり、

  • 住宅ローン=住宅取得などを目的としたローン

  • 不動産担保ローン=不動産を担保に資金を調達するローン

という違いがあります。

ただし、具体的な資金使途、金利、融資限度額、返済期間、担保条件などは金融機関やローン商品によって異なります。

ここからは、実際にどのような場面で両者の違いが問題になるのか、事例で見ていきましょう。


【事例1】住宅ローン返済中の自宅を担保に追加融資を受けたい

Aさんは自宅を住宅ローンで購入し、現在も住宅ローンを返済中です。

事業を営んでいますが、一時的に運転資金が不足し、500万円程度の資金が必要になりました。

そこでAさんは、

「住宅ローンが残っている自宅を担保に、不動産担保ローンを借りられないか?」

と考えました。

このようなケースでは、住宅ローンが残っているからといって、必ず不動産担保ローンが利用できないとは限りません。

ポイントになるのが、不動産の「担保余力」です。

例えば、自宅の評価額が3,000万円、住宅ローンの残高が1,500万円だったとします。

単純化すると、物件評価額と既存借入残高との差額が大きいため、追加の担保余力がある可能性があります。

ただし、実際の審査では単純な引き算だけで判断されるわけではありません。

不動産の評価方法、既存の抵当権、住宅ローンの残高、申込人の収入・返済能力、資金使途など、さまざまな要素を総合的に確認します。

そのため、「住宅ローン残高が少ない=必ず借りられる」というわけではありません。

事例1のポイント

住宅ローン返済中の不動産でも、担保余力があり、金融機関の条件に合えば、不動産担保ローンを利用できる可能性があります。


【事例2】住宅ローンと不動産担保ローンを併用して事業資金を調達

Bさんは自宅兼事務所として利用している不動産を所有しています。

住宅ローンは残っていますが、事業拡大のために設備資金として1,000万円が必要になりました。

住宅ローンは住宅購入を目的としているため、事業資金として追加融資を受ける場合には、別の資金調達方法を検討する必要があります。

そこで、不動産担保ローンを利用する方法を検討しました。

このような場合も、住宅ローンと不動産担保ローンの併用が選択肢になるケースがあります。

ただし、住宅ローンを借りている金融機関とは別の金融機関から不動産担保ローンを利用する場合、先順位の抵当権や担保設定について確認が必要です。

また、金融機関によっては、既存の住宅ローンがある不動産について、第二順位以下の担保設定による融資に対応している場合があります。

反対に、第二順位の担保設定を認めていない金融機関もあります。

そのため、

「住宅ローンがあるけれど、不動産担保ローンも借りたい」

という場合は、最初から「住宅ローン残債あり」の条件を伝えて相談することが重要です。


【事例3】住宅ローンの借換えと不動産担保ローンを混同してしまうケース

Cさんは住宅ローンの返済負担を軽くしたいと考え、金融機関に相談しました。

その際、「住宅ローンを不動産担保ローンに切り替えれば、資金使途も自由になり、まとまった資金も借りられるのでは?」と考えました。

しかし、住宅ローンの借換えと、不動産担保ローンによる追加融資は別の考え方です。

住宅ローンの借換えは、一般的には現在の住宅ローンを新たなローンで返済し、条件を見直す方法です。

一方、不動産担保ローンによる追加融資は、既存の住宅ローンを残したまま、別途資金を調達する方法が考えられます。

どちらが適しているかは、目的によって異なります。

「毎月の住宅ローン返済を見直したい」のか、

「住宅ローンとは別に事業資金やまとまった資金が必要」なのか、

によって検討するローンが変わってきます。


【事例4】住宅ローン完済前に不動産を売却する予定があるケース

Dさんは住宅ローンが残っている自宅を所有しています。

まとまった資金が必要になったため不動産担保ローンを検討していますが、数年以内に自宅を売却する予定もあります。

この場合は、将来の売却計画まで含めて返済計画を考えることが重要です。

不動産担保ローンでは、不動産を担保として設定するため、ローンが残った状態で売却する場合には、担保権の抹消や借入金の返済などについて金融機関との調整が必要になることがあります。

「とりあえず借りられる金額」だけを見るのではなく、

  • 毎月いくら返済するのか

  • いつまでに返済するのか

  • 売却する場合はどうなるのか

  • 住宅ローンと合わせた総返済額はいくらになるのか

まで確認しておくことが大切です。


【事例5】相続した不動産を活用して資金調達するケース

Eさんは親から土地・建物を相続しました。

一方で、住宅ローンの残っている自宅とは別にまとまった資金が必要になり、相続した不動産を担保にした融資を検討しています。

この場合、自宅の住宅ローンと、相続不動産を担保にした不動産担保ローンを分けて考えられる可能性があります。

特に重要なのが、担保にする不動産と、住宅ローンの対象となっている不動産が同じかどうかです。

住宅ローンの残っている自宅ではなく、別に所有している土地・建物を担保にできるのであれば、住宅ローンとの関係が変わってくる場合があります。

ただし、相続登記が完了しているか、共有名義になっていないか、既存の抵当権が設定されていないかなど、不動産そのものの権利関係も確認が必要です。


【住宅ローンと不動産担保ローンを併用するときの注意点】

併用を検討する場合、特に注意したいのが以下のポイントです。

① 担保余力を確認する

不動産担保ローンでは、不動産の評価額だけでなく、既存の住宅ローン残高なども重要になります。

住宅ローン残高が多い場合、追加融資の担保余力が小さくなる可能性があります。

② 抵当権の順位を確認する

住宅ローンですでに抵当権が設定されている場合、不動産担保ローンでは第二順位などの担保設定が関係するケースがあります。

金融機関によって対応が異なるため、事前確認が必要です。

③ 住宅ローンと合算した返済負担を見る

不動産担保ローン単体の返済額だけで判断するのは危険です。

住宅ローン+不動産担保ローンの両方を合わせて、毎月無理なく返済できるかを確認しましょう。

④ 金利や手数料だけで決めない

金利だけではなく、融資期間、事務手数料、繰上返済時の条件、担保設定にかかる費用なども含めて比較することが重要です。

⑤ 返済できない場合のリスクを理解する

不動産担保ローンは不動産を担保にするため、返済ができなくなった場合には、担保不動産を失う可能性があります。

「借りられる金額」ではなく「無理なく返済できる金額」を基準に検討することが重要です。


【よくあるご質問】

Q1.住宅ローンが残っていても不動産担保ローンは借りられますか?

A.借りられる可能性はあります。

住宅ローン残高、不動産の評価額、担保設定の順位、申込人の返済能力、資金使途などによって判断されます。

「住宅ローンが残っているから利用できない」と決めつけず、既存借入の内容を伝えて相談することをおすすめします。


Q2.住宅ローンと不動産担保ローンは同時に借りられますか?

A.条件を満たせば併用できるケースがあります。

ただし、金融機関によって担保設定や既存借入に関する条件が異なります。

特に住宅ローンが設定されている不動産を担保にする場合は、抵当権の順位などの確認が必要です。


Q3.住宅ローンの返済中でも自宅を担保にできますか?

A.可能なケースがあります。

ただし、住宅ローンの残高が大きい場合には担保余力が小さくなるため、希望する金額を借りられない可能性があります。


Q4.不動産担保ローンは住宅ローンより審査が甘いですか?

A.一概にはいえません。

不動産担保ローンでは不動産の価値が重要な要素になりますが、返済能力や資金使途、権利関係なども審査対象となります。

「不動産があれば必ず借りられる」というものではありません。


Q5.住宅ローンがある場合、どのような資料を準備すればよいですか?

A.一般的には、本人確認書類、不動産関係資料、住宅ローンの残高が確認できる資料、収入・事業に関する資料などが必要になることがあります。

必要書類は金融機関によって異なるため、相談時に確認しましょう。


Q6.住宅ローンと不動産担保ローン、どちらを先に検討すべきですか?

A.目的によって異なります。

住宅購入が目的なら住宅ローン、すでに所有している不動産を活用して幅広い資金を調達したい場合は不動産担保ローンが候補になります。

「住宅ローンの返済中に追加で資金が必要」という場合は、不動産担保ローンの併用も含めて比較するとよいでしょう。


Q7.第二順位の抵当権でも不動産担保ローンを利用できますか?

A.対応している金融機関であれば可能なケースがあります。

ただし、すべての金融機関が第二順位の担保設定に対応しているわけではありません。

住宅ローンが残っている場合は、担保順位について事前に確認することが大切です。


Q8.不動産担保ローンで借りた資金は自由に使えますか?

A.資金使途はローン商品によって異なります。

事業資金、納税資金、借換資金などに対応する商品がある一方、使途が限定されている商品もあります。

申し込み前に「何に使うための資金なのか」を明確にして相談しましょう。


【まとめ|住宅ローンが残っていても不動産担保ローンは選択肢になる】

不動産担保ローンと住宅ローンは、同じ「不動産を利用した融資」でも目的や仕組みが異なります。

住宅ローンを返済中であっても、

  • 不動産の評価額に対して住宅ローン残高が少ない

  • 追加の担保余力がある

  • 第二順位などの担保設定に対応している

  • 申込人の返済能力などの条件を満たしている

といった場合には、住宅ローンと不動産担保ローンを併用できる可能性があります。

一方で、住宅ローンと不動産担保ローンを合わせた返済負担や、抵当権の順位、手数料、返済期間などを確認せずに申し込むのは避けたほうがよいでしょう。

「住宅ローンが残っているから無理」と判断するのではなく、まずは現在の住宅ローン残高と不動産の状況、必要な資金額を整理して相談することが、不動産を活用した資金調達を検討する第一歩です。

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