top of page

ファクタリングとは?メリット・デメリットと不動産担保ローンとの違いを徹底解説

info7655162
9月17日
読了時間: 9分

事業を営んでいると、「売上はあるのに手元の資金が足りない」「入金日までの運転資金を確保したい」といった資金繰りの悩みが生じることがあります。

そのような場合の資金調達方法の一つとして、近年注目されているのが「ファクタリング」です。

ファクタリングは、企業が保有している売掛金(売掛債権)をファクタリング会社に売却し、入金期日前に資金化する方法です。金融機関から融資を受ける方法とは仕組みが異なるため、資金調達を検討する際には、それぞれの特徴を理解しておくことが大切です。


本記事では、ファクタリングとは何か、メリット・デメリット、不動産担保ローンとの違い、どちらがどのようなケースに向いているのかについて、わかりやすく解説します。


【ファクタリングとは?】

ファクタリングとは、企業が保有している売掛金をファクタリング会社へ売却し、通常の入金期日よりも早く現金化する資金調達方法です。

例えば、取引先から100万円の売掛金があり、入金予定日が2か月後だとします。

ファクタリングを利用すると、この売掛金をファクタリング会社へ売却することで、手数料を差し引いた金額を入金期日前に受け取れる場合があります。

つまり、ファクタリングは「将来入ってくる予定の売掛金を早期に現金化する仕組み」と考えるとわかりやすいでしょう。

一般的な融資では、金融機関などからお金を借り、元金と利息を返済します。一方、ファクタリングは売掛債権の売買を基本とするため、仕組みそのものが異なります。

ファクタリングの基本的な仕組み

ファクタリングには大きく分けて「2社間ファクタリング」と「3社間ファクタリング」があります。

2社間ファクタリングは、売掛金を保有する企業とファクタリング会社の2社間で契約する方式です。取引先にファクタリングの利用を知られることなく利用できる場合がある点が特徴です。

一方、3社間ファクタリングは、売掛金を保有する企業、ファクタリング会社、売掛先の3社で契約する方式です。売掛先への通知・承諾が必要となるのが一般的です。

どちらを利用するかによって、手続きや手数料などが異なる場合があるため、契約前に条件を確認することが重要です。


【ファクタリングのメリット】

ファクタリングには、融資とは異なるさまざまなメリットがあります。

1.売掛金を早期に資金化できる

ファクタリングの大きなメリットは、入金期日前の売掛金を資金化できることです。

例えば、入金サイトが長い取引先が多い場合、売上が発生していても実際に現金が入ってくるまで時間がかかります。

その間にも、人件費や仕入代金、外注費、家賃などの支払いは発生します。

ファクタリングによって売掛金を早期に現金化することで、こうした入金と支払いのタイムラグを埋めることができます。


2.融資とは異なる資金調達方法である

ファクタリングは、基本的に売掛債権の売買による資金調達です。

そのため、銀行融資などの「借入」とは性質が異なります。

すでに借入金が多い企業や、新たな借入以外の方法で資金を確保したい企業にとって、選択肢の一つとなります。


3.売掛先の信用力が重視される場合がある

ファクタリングでは、利用企業だけではなく、売掛先の信用力や売掛債権の内容などが審査において重要な要素となります。

そのため、事業者自身の財務状況だけを基準とする資金調達とは異なる審査が行われる場合があります。

ただし、審査基準はファクタリング会社によって異なるため、「必ず利用できる」と考えるのではなく、個別に確認する必要があります。


4.資金繰りの改善に活用できる

売掛金の入金までの期間が長い場合、ファクタリングを利用して資金化することで、短期的な資金繰りを改善できる可能性があります。

「売上は確保できているものの、入金前に支払いが集中している」といったケースでは、検討する価値のある方法です。


【ファクタリングのデメリット】

一方で、ファクタリングには注意しておきたいデメリットもあります。

1.手数料が発生する

ファクタリングを利用する場合、売掛金の額面金額そのものを全額受け取れるとは限りません。

契約内容に応じて手数料などが発生するため、実際に受け取れる金額は売掛金の額面より少なくなります。

そのため、ファクタリングを利用する際は、「いくら資金化できるのか」だけでなく、「最終的にいくら受け取れるのか」を確認することが重要です。


2.継続利用するとコストが積み重なる可能性がある

ファクタリングは、一時的な資金繰り対策として活用できる一方、毎月のように利用すると手数料が積み重なる可能性があります。

「今回の資金不足を解消する」だけではなく、なぜ資金不足が発生しているのか、今後のキャッシュフローをどう改善するのかまで考えることが大切です。


3.売掛金がなければ利用できない

ファクタリングは売掛債権を売却して資金化する仕組みです。

そのため、十分な売掛金がない場合には、必要な資金を調達できない可能性があります。

設備投資や不動産購入など、まとまった資金を中長期的に確保したい場合には、ファクタリング以外の資金調達方法も検討する必要があります。


4.契約内容を十分に確認する必要がある

ファクタリング会社によって、手数料、契約条件、必要書類、入金までの期間などが異なります。

また、契約内容によっては売掛先への通知や、売掛金の回収方法などについて確認が必要です。

契約前には、手数料だけで判断せず、契約条件全体を確認しましょう。


【不動産担保ローンとは?】

ファクタリングと比較される資金調達方法の一つに「不動産担保ローン」があります。

不動産担保ローンとは、土地や建物などの不動産を担保として提供し、資金を借り入れるローンです。

住宅ローンとは異なり、事業資金や運転資金、設備資金など、さまざまな用途に利用できる商品があります。

不動産という資産を担保にすることで、無担保の融資とは異なる条件で資金調達を検討できる場合があります。


【ファクタリングと不動産担保ローンの違い】

ファクタリングと不動産担保ローンは、どちらも資金繰りに活用できますが、仕組みは大きく異なります。

比較項目

ファクタリング

不動産担保ローン

資金調達の仕組み

売掛債権の売却

不動産を担保にした借入

主な対象

売掛金を保有する事業者

不動産を所有・提供できる事業者など

担保

原則として売掛債権

土地・建物などの不動産

返済

契約内容による

原則として分割などで返済

資金用途

主に短期的な資金繰り

商品によって幅広い用途に対応

資金調達額

売掛金の金額などに左右される

不動産の評価額などに左右される

向いているケース

売掛金を早期に現金化したい場合

不動産を活用してまとまった資金を調達したい場合

※具体的な条件は各ファクタリング会社・金融機関・貸金業者の商品によって異なります。

資金調達の「元になるもの」が違う

両者の大きな違いは、資金調達の元になる資産です。

ファクタリングでは「売掛金」を活用します。

一方、不動産担保ローンでは「土地や建物などの不動産」を担保として活用します。

そのため、売掛金を多く保有している企業と、不動産を所有している企業では、適した資金調達方法が異なる場合があります。

資金の使い道にも違いがある

ファクタリングは、入金前の売掛金を早期に現金化するという性質から、運転資金など短期的な資金繰り対策に活用されることがあります。

一方、不動産担保ローンは、商品によっては運転資金だけでなく、設備投資、事業拡大、既存借入の借り換えなど、よりまとまった資金需要に対応できる場合があります。

「いつまでに」「いくら必要なのか」「何に使うのか」を整理したうえで、資金調達方法を検討することが重要です。


【ファクタリングと不動産担保ローン、どちらを選ぶべき?】

どちらが適しているかは、企業の状況や資金需要によって異なります。

例えば、以下のようなケースではファクタリングが選択肢になるでしょう。

  • 売掛金の入金を早めたい

  • 入金サイトと支払サイトのズレを解消したい

  • 短期的な運転資金を確保したい

  • 売掛債権を活用して資金調達したい

一方、次のような場合には不動産担保ローンが選択肢になる可能性があります。

  • 所有している不動産を資金調達に活用したい

  • まとまった事業資金が必要

  • 運転資金だけでなく設備投資などにも資金を使いたい

  • 売掛金だけでは必要な資金額に届かない

  • 中長期的な資金計画を立てたい

重要なのは、「ファクタリングと不動産担保ローンのどちらが優れているか」ではなく、自社の資金需要に合った方法を選ぶことです。


【資金調達を検討するときに確認したいポイント】

資金調達方法を選ぶ際には、次のポイントを確認しておきましょう。

必要な資金額

まず、「いくら必要なのか」を明確にします。

数十万円程度の一時的な資金不足なのか、数百万円・数千万円単位の事業資金なのかによって、検討すべき方法は変わってきます。

資金が必要になる時期

「今日・明日に必要なのか」「1か月後でよいのか」「半年後の設備投資に必要なのか」など、資金が必要になる時期も重要です。

資金の用途

運転資金、仕入資金、設備投資、事業拡大、借り換えなど、資金用途を整理しましょう。

調達後の返済・資金繰り

資金を調達できても、その後のキャッシュフローに無理が生じれば、再び資金繰りに悩むことになります。

特に借入の場合は、毎月の返済額や返済期間などを含め、無理のない資金計画を立てることが大切です。


【まとめ|資金調達は自社の状況に合った方法を選びましょう】

ファクタリングとは、保有している売掛金をファクタリング会社に売却し、入金期日前に資金化する方法です。

売掛金を早期に現金化できることや、融資とは異なる仕組みで資金調達できることなどがメリットとして挙げられる一方、手数料が発生することや、売掛金がなければ利用できないことなどには注意が必要です。

一方、不動産担保ローンは、土地や建物などの不動産を担保として資金を借り入れる方法です。

両者には、

「売掛金を活用するファクタリング」

「不動産を担保として活用する不動産担保ローン」

という大きな違いがあります。

そのため、短期的な資金繰りなのか、まとまった事業資金が必要なのか、手元にどのような資産があるのかなどを整理したうえで、自社に合った資金調達方法を検討することが大切です。

「売掛金はあるものの必要な資金額に届かない」「不動産を所有しているので資産を活用したい」「銀行融資以外の資金調達方法を検討している」といった場合は、不動産担保ローンも選択肢の一つとなります。

資金調達についてお悩みの場合は、まず現在の資金繰りや必要資金額、所有不動産の状況などを整理し、無理のない資金計画を検討しましょう。

bottom of page